海外競馬では未勝利の状態が続いたとしても、制限がかかり、出たいレースに出ることができないということはあまりありませんし、地方競馬でもそのようなことはないため、以前のように100連敗以上する馬がいて、それが話題になることもあります。ただ、中央競馬の場合は未勝利の扱いがかなりシビアであることが基本となっています。3歳9月までに賞金を加算することができなければ、出たいレースに出ることが基本的に難しくなります。
東京、中山、阪神、京都以外のローカル競馬場でしか走らせることができず、出たいレースに出られないというのが当たり前となってしまいます。このため、未勝利馬は3歳9月までに何としてでも賞金を加算しなくてはならず、地方との交流戦に参戦し、賞金の安さを度外視して勝利を目指します。
それでもダメだった場合はいったん地方競馬に移籍し、一定の勝利数をマークし、それから再び中央に出戻りを果たすことになります。ただ、こうした馬の中には地方での経験が活かされ、中央の重賞を勝利した馬もいます。なかなか日のあたる部分ではありませんが、この部分もまた魅力であり、ここでの楽しみ方を知るとより深く接することができるようになります。
斤量 競馬の基本
競馬のレースには負担重量というものがあり、日本では負担重量のことを斤量とも言っています。その呼び名がついた由来は日本において以前は斤という尺貫法の単位を用いて重さを量っていた為です。
日本の競馬における基本的な負担重量ですが2歳馬が出走する9月までレースにおいては牡馬・牝馬ともに54キロで負担重量が同じで、2歳10月から12月までは牡馬55キロ、牝馬54キロになります。3歳になると9月までは牡馬56キロ、牝馬54キロになり、3歳10月から牡馬57キロ、牝馬55キロになります。
負担重量はレースによっても変わります。例えばハンデキャップ戦であればハンデキャッパーが各馬の力量を判断し負担重量を決定してきますし、別定戦と言われるレースは基本となる重量から獲得した賞金に応じて負担重量が加算されていきます。現在では60キロ以上の酷量を背負って出走する馬は見かけなくなりましたが、過去にはテンポイントという馬がハンデ戦で66.5キロで出走したことがありますがレース中に骨折しこの世を去りました。
日本で最も賞金の高いレースのジャパンカップの負担重量は4歳以上の牡馬57キロで牝馬55キロ。3歳馬は牡馬が55キロで牝馬は53キロとなっています。